( 312439 ) 2025/08/01 07:12:49 1 00 Nintendo Switch 2が6月5日に発売されてから約2か月が経つが、一般ユーザーが容易に購入できる状況にはなっていない。 |
( 312441 ) 2025/08/01 07:12:49 0 00 入手困難な状態が続いているNintendo Switch 2(Getty Images)
今年6月5日に発売された任天堂の新しい家庭用ゲーム機『Nintendo Switch 2』(以下、スイッチ2)。発売から2か月が経とうとしているが、誰もが簡単に購入できるような状況にはなっていない。
家庭用ゲーム機といえば、発売時の本体の供給が需要を下回ることが多く、その結果、転売業者による買い占めが発生し、一般ユーザーにより届きづらくなりやすい。
スイッチ2では、そういった状況を回避するため、任天堂の公式ショッピングサイトである「マイニンテンドーストア」でスイッチ2の抽選販売に応募するための条件を設けている。
その条件とは、「2025年2月28日時点で、Nintendo Switchのソフトを50時間以上プレイしていること」「応募時点で『Nintendo Switch Online』に累積1年以上の加入期間があり、応募時にも加入していること」というもの。また、7月2日から24日まで応募が受け付けられた第5回の抽選では「マイニンテンドーストアにおける過去の抽選販売のいずれかに応募された履歴があり、一度も当選されていないこと」「抽選販売への応募締め切り時点において、ニンテンドーアカウントにNintendo Switch 2 と連携した履歴がないこと」という条件が追加された。
つまり、スイッチユーザーであり、なおかつ過去のマイニンテンドーストアでの抽選に応募したことがなければ、マイニンテンドーストアでの抽選に申し込むことができないのだ。ゲーム事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏はこう話す。
「あくまでもスイッチをプレイしているユーザー向けの抽選販売であり、新規ユーザーは参加できない条件です。もちろん今後この条件は緩和されていくでしょうが、いまなお誰もが簡単に買えるわけではないのは事実。“発売直後は入手困難だから”という理由でこれまでマイニンテンドーストアでの抽選販売に参加していなかったユーザーにとっても、スイッチ2入手のハードルはまだまだ高い状況です」
一般の小売店でも予約販売が行われているが、そのハードルも決して低いものではない。
「その家電量販店チェーンが発行するクレジットカードの会員でないと抽選に応募できないといったケースや、公式アプリの会員でなおかつ購入履歴が必要など、特定の条件をクリアしないとスイッチ2を入手できない状況が続いています。またゲリラ的に店頭販売が行われるケースもいくつかありますが、それでもやはり特定のクレジットカードでの決済が必要であるなどの条件があり、簡単に購入できるわけではありません」(藤井氏)
SNSでは、スイッチ2がたまたま店頭で販売していたことを報告する投稿なども散見される。しかし、そういったチャンスに遭遇できるのもごく一部の人だ。そもそもゲーム機を販売している店舗が少なくなっているという声もある。
都内に住む会社員・Aさん(40代男性)は、近所でゲーム機を買える店がまったくないと嘆く。
「数年前までは最寄りの駅に大きなTSUTAYAがあり、そこでゲーム機もゲームソフトも買えました。でも、そのTSUTAYAは書店にリニューアルされて、いまはゲームを売っていない。大きめのスーパーにゲーム売り場はありますが、そこもかなり縮小されてしまい、ソフトが数本売っているくらいで、ゲーム機本体は売っていない。いまの自分の生活圏では、まともにゲーム機を売っている場所がなく、“たまたまスイッチ2が売っていた”ということが、ありえないんです。かといって、生活圏から離れた場所まで出向いて、おそらく売っていないであろうスイッチ2を探すというのも現実的ではない。ネット販売での抽選もなかなか当たらないし、当分買えないままです」
かつて、TSUTAYAやゲオなどのレンタルビデオショップでは、CDやDVDとともにゲーム機やゲームソフトの販売を行っており、“街のゲーム屋さん”の機能を果たしていた。しかし、音楽や動画のサブスクリプションサービスが普及し、ゲームソフトのダウンロード販売も一般化されていくなかで、レンタルショップの閉店や事業転換が進んでいる。身近でゲーム機を売っている店が減少しているがゆえに、スイッチ2を買える機会がなかなか得られないという人も少なくないのだ。
一方で「まだスイッチ2は必要ない」という声もある。というのも、現時点ではスイッチ2でしかプレイできないゲームタイトルはまだ少ないのだ。
「現在、スイッチ2でしかプレイできない人気の高いタイトルは、ローンチタイトルとなった『マリオカート ワールド』と『Nintendo Switch 2 のひみつ展』、7月に発売された『ドンキーコング バナンザ』くらい。いずれも注目のタイトルですが、“スイッチ2専用タイトル”はそこまで充実しておらず、急いでスイッチ2本体を手に入れる必要はないと考える人がいても不思議ではありません。
また10月に発売されるポケットモンスターシリーズの新作である『Pokemon LEGENDS Z-A』のように、スイッチ2エディションだけでなく、初代スイッチ用のソフトも発売されるタイトルも多く、スイッチ2がなくても楽しめる状況でもあります。そう考えると、まだまだスイッチ2への移行期間で、無理してでも入手するような状況ではないと思います」(藤井氏)
発売から4日で世界での販売台数が350万台を突破したスイッチ2。日本国内の販売台数も、発売から約1か月で150万台以上を超えており、初代スイッチの3倍のペースだという。その需要の高さは衰えることを知らないが、任天堂は初年度の世界での販売台数の目標を1500万台としており、来春までには比較的入手しやすい状況になるとの予測もある。人気タイトルが出揃ったころに、本体の供給体制が整うのを期待しつつ、気長に待つしかないのかもしれない。
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