( 313101 )  2025/08/04 03:22:23  
00

自民党の高市早苗・前経済安全保障担当相に関連する記事では、最近の参院選で自民党が惨敗したことを受けて、次の首相にふさわしい人物に関するアンケート結果が紹介されています。

アンケート結果では、高市氏が2位にランクインし、初の女性首相への期待や安倍元首相の後継者としての支持が見られました。

一方、1位は石破首相で、前回の選挙での敗北にも関わらず多くの支持を集めています。

石破首相を支持する理由としては、自民党の内部問題に起因するものであり、彼の手腕が評価されることもありました。

全体として、自民党内における次期首相候補の激しい議論が展開されています。

(要約)

( 313103 )  2025/08/04 03:22:23  
00

自民党の高市早苗・前経済安全保障担当相 

 

 石破茂首相に退陣を迫る勢力と、続投の意向を貫く首相――7月の参院選など直近の選挙での惨敗を受け、自民党が揺れに揺れている。そこでAERAは、誰が次の首相にふさわしいのか、読者へのアンケートを行い、約2000件の回答を得た。【後編】では5位~1位にランクインした政治家を紹介する。 

 

前編〈「次の首相」2000人アンケート トップ5入りを逃した大物政治家とは… 参政党・神谷代表は8位!<10位~6位>〉から続く 

 

*  *  * 

 

 アンケートは7月22日から27日に実施した。設問は2問で、「次の首相として誰がふさわしいと思うか」を選択式、「その政治家を選んだ理由」を記述式で尋ねた。AERAのメールマガジンなどを通じて回答を募ったところ、1937件の声が寄せられた。回答者の内訳は、男性が60.0%、女性が38.3%、その他/回答しないが1.7%だった。 

 

 5位(104票)は国民民主党の玉木雄一郎代表。国民民主党は7月の参院選で改選4議席から4倍以上となる17議席を獲得し、昨年10月の衆院選でも大幅に議席を伸ばした。石破政権が少数与党として苦境に陥る中、国会運営のキャスティングボードを握り、所得税の非課税枠である「年収103万円の壁」の引き上げを迫るなど存在感を示した。アンケートでも、 

 

「今年度は103万円から160万円に引き上げされたことで、働く時間確保と所得税減税を実現したので今後もさらに期待したい」(60代/女性) 

 

「真に国民のためを考えた政策の実行能力が一番高いと感じたから」(60代/男性) 

 

 などと、ここ1年弱の国会での実績が評価されていた。 

 

 また、元財務官僚でもある玉木代表に対して、「財政に精通し、財務省職員を服従させる能力がある」(70代以上/男性)と“打倒財務省”を期待する声も複数上がった。 

 

■国民の代弁者、スピーカーとしては優秀 

 

 4位(128票)はれいわ新選組の山本太郎代表。れいわ新選組は昨年の衆院選でも今年7月の参院選でも議席を増やしているが、現状は衆院9議席、参院6議席と野党の中でも少数勢力だ。それでも山本代表のカリスマ性に惹かれている人は多く、 

 

「知見、空気を読まない勇気、一貫性、人への気遣いができること、プレゼン力、全て一流」(40代/男性) 

 

「勢いがある方に任せてみたい。現実味が薄いが国民の代弁者としてのスピーカーとしては優秀」(20代/男性) 

 

 などと、若年層からも支持を集めていた。また、 

 

「能登の復興にただ一人頑張った政治家」(70代以上/男性) 

 

「年末もYouTubeで低所得者向けに行政の相談窓口を紹介していました。いい人すぎます」(50代/女性) 

 

 と、被災者や社会的弱者に寄り添う姿勢に共感している人も少なくなかった。 

 

 次からはいよいよベスト3。 

 

■“コメ担当大臣”としての対応を評価 

 

 3位(147票)に入ったのは、自民党の小泉進次郎・農林水産相。爽やかなルックスや身のこなしで女性ファンが多く、報道各社の「首相になってほしい」ランキングではいつも名前が挙がる。44歳という年齢については、 

 

「若さ見た目も大事」(70代以上/女性) 

 

「いいかげん、若い人にやらせるべき!議員定年制も必要!」(70代以上/男性) 

 

 と、小泉氏の「若さ」に期待する声が多くみられた。 

 

 小泉氏と言えば、直近では深刻なコメ価格高騰への対応に奔走した。“コメ担当大臣”として備蓄米の大規模放出を指示し、その一挙手一投足に注目が集まった。 

 

「米問題を積極的に解決しようという態度を評価します」(70代以上/男性)などその行動力やスピーディーな対応を認める声も多く集まった。 

 

 

■誇れる日本を取り戻してくれそう 

 

 その小泉氏を大きく引き離したのが、2位(447票)にランクインした自民党の高市早苗・前経済安全保障担当相だ。初の女性首相への期待もさることながら、故・安倍晋三元首相の後継者として“保守のスター”を待望する声が多く目についた。 

 

「安倍さんの遺志を継げる人!」(60代/女性) 

 

「日本の文化や伝統を守ってくれ、誇れる日本を取り戻してくれそうだから」(70代以上/男性) 

 

「岸田と石破で離れた保守層を再び自民党に戻せるから」(60代/男性) 

 

 7月の参院選で、「日本人ファースト」をスローガンに反グローバリズムや愛国心の醸成を訴えた参政党が躍進したことも、高市氏には追い風となっているだろう。ハト派で知られる宏池会の岸田文雄前首相や、保守リベラルの立場をとる石破首相に、一部の自民党支持者が物足りなさを感じていることは、「今の自民党は、左寄りすぎる」(60代/女性)というコメントに如実に表れている。 

 

 5位に入った国民民主党の玉木代表が“打倒財務省”を期待されていることは前述したが、それと同じ現象が高市氏支持層にも見受けられ、 

 

「財務省が嫌がる積極財政派だから」(60代/男性) 

 

「積極財政で日本を立て直してほしい」(60代/男性) 

 

 といった声が散見された。高市氏は今年5月、石破首相が消費税減税に後ろ向きであることを受けて「かなりがっかりしている」と発言した。減税実現のために財務省にも物言える政治家として、高市氏を推す人が一定数いるようだ。 

 

■単に負の遺産を引き継いでしまった 

 

 そして堂々の1位(555票)は、直近の参院選で大敗を喫したばかりの石破首相(続投でよい)という結果に。 

 

 7月25日に首相官邸前で「 

 

」デモが行われたことも記憶に新しいが、実際、毎日新聞が7月26、27日に実施した世論調査でも石破内閣の支持率は前月から5ポイント上昇して29%となった。同調査の「次の首相にふさわしい人」でも石破首相がトップだった。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が同日に行った世論調査では、石破首相は「辞任すべきだ」と答えた人が47.7%、「辞任しなくてよい」と答えた人が44.2%と、ほぼ同率だ。 

 

 なぜこのような民意が醸成されたのか。その理由は、アンケートにずらりと並んだ石破首相擁護のコメントを見ると、腑に落ちる。 

 

「自民党への不信感は、安倍さん時代から醸成されてきたものだし、不景気も石破さんのせいとは言えない。長年にわたる自民党の失策によるもの。石破さんは単に負の遺産を引き継いでしまったのだと思う」(60代/女性) 

 

「過半数割れしたのは石破総理の責任ではない。旧安倍総理はじめとした派閥の問題を解決しないまま、森友学園、統一教会、政治献金の問題をうやむやにしたままの結果だと思う」(70代以上/男性) 

 

「石破さんを引きずり下ろす前にもっとやることあるでしょ? 裏金問題の件、誰も納得してない」(60代/女性) 

 

 要するに、国民は選挙で石破政権にNOを突きつけたわけではなく、いまだに“政治とカネ”の問題を引きずる旧態依然とした自民党に投票しなかったのだろう。「裏金議員が石破降ろしをするのは筋違い」(60代/女性)など、裏金問題の震源地となった旧安倍派の議員たちが石破降ろしに躍起になっている姿に苦言を呈す声も多かった。 

 

 

■石破首相の一皮むけた姿を期待? 

 

 昨年の衆院選以降、少数与党の厳しい政権運営を進めてきた手腕を評価する声も目立った。 

 

「時代は、多党化。自民党の浄化と烏合の野党と議論しながら日本を導く事が出来るのは、石破氏のみと思います」(70代以上/男性) 

 

「これからは野党の意見を良く聞き入れて行かなければならないフェーズに入ってきているので、あまり過激な人は要らない」(60代/男性) 

 

 自民党は今月8日、石破首相退陣を求める党内の声に応じて、参院選の総括と今後の党運営について協議する両院議員総会を開く予定だ。改めて続投への理解を求めると見られる石破首相だが、この難局を乗り切り、一皮むけた姿を期待する声もあった。 

 

「まだ、石破色を出していない。不正議員の顔色をうかがわずに本来の石破さんで発言してもらいたい」(60代/男性) 

 

 はたして“石破政権シーズン2”は到来するのか。 

 

(AERA編集部・大谷百合絵) 

 

大谷百合絵 

 

 

 
 

IMAGE