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総務省の人口動態調査によると、日本国内の日本人の数は16年連続で減少し、2025年1月1日時点で約1億2065万人となります。

出生数は過去最少の約69万人で、死亡者数は過去最多の約160万人に達しています。

一方、北海道や大阪市など一部地域では外国人労働者の増加により人口が増加しています。

長野県南箕輪村は子育て支援を強化し、最近では移住者が73.3%を占め、アクセスの良さや教育環境が魅力とされていますが、2024年には人口が減少しました。

全体として日本は今後の人口減少に対処するための課題に直面しています。

(要約)

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総務省が発表した「人口動態調査」で、国内の日本人の数は16年連続で減少しました。最大の減少幅となった一方で、東京などへの“一極集中”が加速しています。 

 

■日本人の人口 16年連続減 

 

井上貴博キャスター: 

総務省の人口動態調査によると、日本国内に住む日本人は2025年1月1日時点で1億2065万人で、2024年より約91万人減少しました。 

 

出生数は約69万人と過去最少に、死亡者数は約160万人と過去最多となりました。 

 

■人口増加の地域 理由は 

 

一方で人口が“増加する”地域がありました。 

 

<北海道倶知安町(615人増)> 

役場担当者「日本人は減少しているが主に外国人労働者が増加」 

 

<大阪府大阪市(2万1275人増)> 

市役所担当者「理由は不明だが外国人の転入が増えている」 

 

日本は加速度的に人口が減っていますが今後、日本はどのくらいの人口規模を目指すのか、日本をどのような国にするのか、この問題は我々の使命だと思います。 

 

文芸評論家 三宅香帆さん: 

少子化がよくないというのはわかりますが、どうやったら子どもを大事に育てることができるのか、若い人が子どもを産みたいなと思える国にできるのかという話し合いが全然されていない感じがします。 

 

人口減少はみんなが知っていることなので、それを今後どうしていくかという話をしたいですね。 

 

■40年で人口が約2倍になった村 

 

井上キャスター: 

人口減少が避けられないなか、40年で人口が約2倍になった村があります。 

 

長野・南箕輪村は2005年ころから「日本一の子育て村」にしようと子育て支援に力を入れ始めました。現在(2025年1月1日時点)人口は約1万6000人でそのうち移住者は73.3%となっています。 

 

そのため移住者に対しての壁はなく、コミュニティが作れないといった問題はなく、非常に暮らしやすいということです。 

 

神奈川・茅ヶ崎市から移住した林佑樹さんは「気に入っているのは窓からの景色。隣との距離もないので落ち着く」といいます。 

 

南箕輪村は、保育園から小・中・高校・大学まである全国で唯一の村です。教育がワンストップで完結できるところも大きな魅力の一つとなっています。 

 

 

南箕輪村役場によると、移住者の55%は伊那市をはじめとする近隣地域からの転入だということです。 

 

南箕輪村は周辺地域よりも土地が安く、中央自動車道に伊那インターチェンジができたことで東京圏、首都圏まで大体2時間半、中京圏も2時間くらいで行くことができるというアクセスの良さが移住者増につながったということです。 

 

また南箕輪村は元々農業が盛んな村だったのですが、伊那インターチェンジ開通で伊那インター工業団地が誕生(昭和60年ころ)し、働き手が村に移住したことも要因としてあげられています。 

 

出水麻衣キャスター: 

「住みやすいよ」という移住者の口コミもあるのではないでしょうか。口コミはすぐに広まるので「行ってみようかな」という広がりにつながるのかなと思います。 

 

文芸評論家 三宅香帆さん: 

長野と東京の2拠点生活をしている友人がいますが、長野は気候がよくて過ごしやすいし、東京へのアクセスもいいですよね。それで働きやすく、子育てにもいい場所となると、(2拠点生活よりも)長野に移住した方が楽だなという人も増えるなと思いました。 

 

井上キャスター: 

「移住してくれたら100万円、200万円渡します」という自治体が多いなか、南箕輪村は今暮らしている方々に手厚くどんどん投資をする。それによってどんどん広がっていくものがある。1回きりではないという部分にすごく力点を置いているようです。 

 

ただ南箕輪村によると、2024年は14年ぶりに人口が減少したということです。村の担当者は「子育て世代などが物価高のため住宅の買い控えをしたためではないか」と分析しています。 

 

日本全体をみても昭和の時代に人口が増え、その後減少に転じていったわけですが、人口減少の中で今後どう知恵を絞っていくか、そういう時代に入っていくのだろうと思います。 

 

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<プロフィール> 

三宅香帆さん 

文芸評論家 31歳 

著書「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」で「新書大賞2025」受賞 

 

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