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米山隆一氏は、広島で行われた平和記念式典における言葉「過ちを繰り返しません」との発言に対し、日本保守党の百田尚樹参院議員がツイッターで「過ちは米国が犯した」と述べたことを批判した。

米山氏は、戦争を開始した日本にも過ちがあったとし、百田氏の主張が米国の過ちの認識を失わせると指摘した。

広島におけるこの言葉の意味は、全人類の過去・現在・未来に通じるものであり、戦争を繰り返さない誓いであるとされている。

広島市もこの碑文の意義を強調し、すべての人が共存と真の平和を願うことが重要だと説明している。

(要約)

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米山隆一氏(2021年11月撮影) 

 

 立憲民主党の米山隆一衆院議員が7日、X(旧ツイッター)を更新。米軍による原爆投下から80年となった6日に広島で行われた平和記念式典をめぐり、日本保守党から比例代表で立候補し初当選した代表の百田尚樹参院議員が6日にX(旧ツイッター)に投稿した、出席者のあいさつの「過ちを繰り返しません」の言葉が「気になった」とし「過ちは米国が犯したものである」としたポストについて、「過ったもの」と批判した。 

 

 百田氏は6日の投稿で「「厳かな式典に身が引き締まったが、気になったのは、挨拶を述べた何人かが『過ちを繰り返しません』という言葉を発したこと。広島市民も日本国民も原爆に関して何も過ちを犯していないし、その責任もない。過ちは米国が犯したものである」としていた。 

 

 米山氏は、百田氏のポストを引用した上で「ごく普通に解釈して、戦争を開始した日本にも過ちがあり、原爆を投下した米国にも過ちがあるという極めて真っ当な言葉でしょう。戦争を開始した日本に過ちがないかのように言い募る事こそ、却って米国の過ちの認識をも失わせてしまう、過ったものです」と、百田氏の姿勢を批判した。 

 

 広島に投下された原爆をめぐって語られる「過ちを繰り返しません」の言葉の周辺では、これまでも多くの議論が展開されてきた。この言葉は、原爆投下から7年後の1952年8月6日、平和記念公園に建立された原爆死没者慰霊碑に刻まれた碑文「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」からくる。 

 

 

 

 碑文を揮毫(きごう)したのは、広島大学の雑賀忠義教授だった。建立当初から「主語」をめぐって論争が起きたが、広島大の資料などによると、雑賀教授は「広島市民であると共に世界市民であるわれわれが、過ちを繰返さないと誓う。これは全人類の過去、現在、未来に通ずる広島市民の感情であり良心の叫びである。『原爆投下は広島市民の過ちではない』とは世界市民に通じない言葉だ。そんなせせこましい立場に立つ時は過ちを繰返さぬことは不可能になり、霊前でものをいう資格はない」と反論している。 

 

 広島市も碑文について、雑賀教授の思いと同じく「すべての人びとが原爆犠牲者の冥福を祈り、戦争という過ちを再び繰り返さないことを誓う言葉であり、過去の悲しみに耐え、憎しみを乗り越えて、全人類の共存と繁栄を願い、真の世界平和の実現を祈念する『ヒロシマの心』が刻まれている」としている。 

 

 

 
 

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