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サッカー元日本代表の本田圭佑さんが2025年8月8日に南京事件に関する意見をXに投稿し、これが批判を呼んだため、翌9日に訂正した。

初めの投稿では、石原慎太郎氏の見解に共感を示したが、中国側の犠牲者数は30万人、そして日本側は20万人から40万人という推計の違いが存在する南京事件についての議論が続いている。

訂正後、本田さんは「一次資料」を調査した結果、南京事件の事実が確認できたと述べ、学びとしてこの経験を生かすとした。

彼の迅速な対応には称賛の声が寄せられている。

(要約)

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本田圭佑さん(2018年撮影) 

 

 サッカー元日本代表のMF・本田圭佑さんが2025年8月8日、日中戦争時に旧日本軍が多数の中国人を殺害した「南京事件」をめぐる見解をXに書き込んだ。だが、これには批判が相次ぎ、翌9日に訂正。素早い対応に称賛の声が寄せられている。 

 

■石原慎太郎氏「40万人殺したという証拠を出してもらいたい」 

 

 本田さんは8日、Xに投稿された元東京都知事の石原慎太郎氏と、河村たかし衆院議員による記者会見の様子を切り取った動画を引用し、「僕もそう信じてる」と共感した。 

 

 動画では、石原氏と河村氏が南京事件について語っていた。 

 

 南京事件は1937年12月13日に起き、中国側は犠牲者数を「30万人」と主張。日本側は2010年に公表された日中の有識者による歴史共同研究委員会の報告書で、「20万人を上限として、4万人、2万人など様々な推計がなされている」としている。事件の有無や規模をめぐっては議論が続いており、否定派もいる。 

 

 動画では、記者から「南京事件がなかったとの発言があったが」との質問を受けた石原氏は、「日本軍がわずかの占領の間に、あの武器体系の中で40万人殺したという証拠を出してもらいたい、抗議するなら」と主張。 

 

 「私は本田勝一(元朝日新聞記者)という人間と長い間議論してきてね、結果彼は最後に折れてね」として南京事件を否定した上で、中国軍同士での殺し合いがあったなどと語った。 

 

 河村氏は、「日本人がですね、南京で30万人(殺した)。アメリカの教科書では40万人と書いてありますけども。もし市民を本当に殺害したならね、本当だったら日本人が全員で南京行って土下座しても許されませんよ、これ。だけど違うんだったら、ひとこと議論させてもらってもいいじゃないですか」と議論の余地はあるとし、「『i'm sorry』から、『I think』へと転換する時代じゃないですか?」としていた。 

 

 2人の主張に共感を示した本田さんの投稿には、賛否の声が相次いだ。これを受け、本田さんは9日、改めて南京事件をめぐる意見を表明した。 

 

 波紋を広げた投稿の意図については、「石原慎太郎さんのことが好きなこともあり、歴史のことは知ってたつもりだったものの、希望的コメントをしました」と説明。その上で、考えを改めたとつづった。 

 

「ただ一次資料などを詳しく調べたら、事実はほぼ歴史通りであると思いました。この点、僕の間違いでした。(改めて勉強するキッカケを頂き、ありがとうございました!)」 

 

 続く投稿では、「一次資料」として、南京事件をめぐる資料についても列挙した。 

 

 「兵士の日記・書簡」や「軍内部文書」、「南京安全区国際委員会(国際安全地帯)」、「外国報道機関」といった複数の立場で保存された資料を挙げ、「これらの史料は、戦後になって創作されたものではなく事件直後から存在し、複数の国・立場からの独立した記録が一致しているため、学術的に高い信頼性がある」としている。 

 

 本田さんが1日で「一次資料などを詳しく調べ」たことのの現実味や、参考資料の内容を疑問視する声がある一方で、賛否の声を受け止め、学びにつなげた本田さんの対応について、SNSでは称賛の声が上がっている。 

 

 

 
 

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