( 316786 )  2025/08/17 04:29:10  
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兵庫県知事の斎藤元彦氏には数々の疑惑が浮上しており、現在も混乱が続いている。

パワハラを指摘する文書の報道後、知事は元県民局長に懲戒処分を下すも、これが違法との声が上がり、その後百条委員会が設置された。

しかし、調査結果が出る前に不信任決議案が可決され、辞職。

その後知事選で再選された際の選挙が「二馬力選挙」と呼ばれるなど、問題が多発している。

記者たちからの厳しい追及に対して斎藤知事は同じ答えを繰り返し、真摯に受け止める姿勢を見せるが、実質的な解決には至っていない。

 

 

また、元総務部長による情報漏洩問題や、選挙中の不適切な情報拡散なども提起されている。

繰り返される問題に対する関心が薄れつつあることに懸念が示されており、責任追及や真相解明が求められている。

最近、PR会社への報酬支払に関する公職選挙法違反の疑いで捜査が進んでおり、今後の展開に注目が集まっている。

(要約)

( 316788 )  2025/08/17 04:29:10  
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今もって、県政に混乱が広がっている兵庫県知事の斎藤元彦氏 

 

斎藤元彦兵庫県知事(47)に関して沸き上がった数々の疑惑と問題は、何一つ解決されないまま、時間が過ぎている。 

 

メディアの追及は続いているが、全国ニュースになることも少なくなり、兵庫県民以外の人たちの記憶からは消えつつあるように感じる。 

 

これまでの経緯を振り返ってみると、事の発端は斎藤知事のパワハラなどを指摘する文書が報道機関に送られたことだった。 

 

知事はこの文書が誹謗中傷性の高い文書と判断し、即“犯人”捜しを始めて、元県民局長に懲戒処分を下した。これが違法だという声が上がり、調査のため『百条委員会』が設置されたが、調査結果が出る前に斎藤氏は、県議会で不信任決議案が可決されて辞職。しかし、昨年11月に行われた知事選に立候補して再選を果たした。 

 

その知事選に、斎藤氏を応援するという理由でNHK党の立花孝志党首(58)が立候補。これが後に“二馬力選挙”と呼ばれるようになった。 

 

立花氏は選挙中、街頭演説やSNSで斎藤氏に有利になるようにと、真偽不明の情報を拡散。また百条委員会のメンバーである県議を攻撃、選挙後にも元県議に対する攻撃を止めず、誹謗中傷を続けるなど、その行動は数々の問題を生じさせることになる。 

 

さらに、県の元総務部長が元県民局長の私的情報を漏洩したことで、別の第三者委員会が立ち上げられ、調査の結果、漏洩に関して 

 

「知事らが指示した可能性が高い」 

 

とされたが、知事は否定しているので、この問題も解決していないままだ。 

 

時事通信社の記者が 

 

「斎藤知事が震源地」 

 

と語っていたように、問題はすべて斎藤知事を巡って起きている。 

 

毎週開かれる知事の定例会見では、記者たちが知事を問いただすのだが、知事は 

 

「重く受け止める」 

 

「真摯に受け止める」 

 

と、壊れたテープレコーダーのように毎回同じ答えを繰り返すだけ。いや、答えといえるものではない。質問と答えは全く嚙み合うことがないのだ。そんな状態がもう半年以上も続いている。 

 

地元テレビ局の記者は、 

 

「あの人のメンタルはどうなっているのか。あれだけ毎回記者たちから攻められていたら、普通の人の神経なら、あの場に立っているのが苦痛になると思います。しかしどうやっても落ちない難攻不落の城です。記者たちが諦めるのを待っているんでしょう。半年以上、同じことを繰り返していて、我々も攻めあぐねてきていますが、“しめしめ”とは思わせたくない。知事が法律に違反していることや『二馬力』で当選したことを認めさせ、責任を取らせることは必要です。このまま終わらせては、亡くなった県民局長や竹内英明元県議が報われません。どうすべきか新たな攻略法を考えています。我々はけっして諦めません。“知事辞めろ”の声が大きくなる一方で、“もういいんじゃないか”という人たちが増えているのも事実です」 

 

と、この問題が飽きられ、注目されなくなるのが怖いという。 

 

◆同じようなやり方をする伊東市の田久保真紀市長 

 

6月には共産党県議団が、斎藤知事の辞職を求める文書を県に提出した。また、県議会議長には、井ノ本知明元総務部長を刑事告発するよう要請。しかし、斎藤知事が応じる様子はない。 

 

「こうなったら、また不信任決議案しかないでしょうが、民意がゆがめられたとはいえ111万票も票を得ていますから、議会もなかなか出しにくい。それに今度不信任決議案が可決されたら、議会が解散となる可能性があるでしょうから、選挙に莫大なおカネがかかってしまいます。県民から税金の無駄遣いだという声が上がる可能性大ですから、決断しにくいのでは」(地元紙記者) 

 

斎藤知事に辞職を促す方法は他にないのだろうか。元テレビ朝日法務部長の西脇亨輔弁護士はこう語る。 

 

「知事の会見の受け答えはますますひどくなっています。責任を追及し続けて事態を風化させない必要がありますが、もう一つ求められるのは、司直の手による真相解明ではないでしょうか。中でも注目されるのが、井ノ本元総務部長が元県民局長の私的情報を見せ回ったという守秘義務違反疑惑。知事の指示があったと複数の人間が証言しているので、捜査機関が本格的に乗り出しさえすれば大きな展開があり得ます。そうなれば世論の動きも大きくなるのではないでしょうか」 

 

そして、 

 

「斎藤知事に関しては、公益通報への対応をはじめさまざまな問題が指摘されています。しかし『無視していれば、いつの間にかみんな忘れてしまうだろう』と言わんばかりに会見などでずっと同じ態度を続けており、これを許してはいけないと思います。伊東市の田久保真紀市長の問題でも同じようなやり方が使われているように見える。『明らかな問題点が指摘されても、無視し続ければ、いずれはなかったことになる』という前例を作ってはいけません」 

 

と、追及の手を緩めないことが大切だという。 

 

その斎藤知事は、昨年の知事選でのSNS運用などに関して、PR会社に報酬を支払ったとして公職選挙法違反の疑いで告発されていた。前出の地元紙記者によると、 

 

「今年の2月に神戸地検検察と兵庫県警はPR会社など複数の関係先を捜索するなど、捜査を進め、6月にPR会社社長と斎藤知事の2人を書類送検しております。斎藤知事に関しては、先月地検が任意で事情聴取していたことが明らかになりました」 

 

事態は大きく動くことになるのだろうかーー。 

 

 

 

取材・文:佐々木博之(芸能ジャーナリスト) 

 

FRIDAYデジタル 

 

 

 
 

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