( 320121 )  2025/08/30 03:04:30  
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東京都の薬局で、医師の処方箋なしで販売される緊急避妊薬の市販化が進む見込み。

厚生労働省の専門家部会が29日に了承し、対面での販売と研修を受けた薬剤師の監視のもとでの服用が条件となる。

年齢制限や親の同意は不要。

市販化される薬はあすか製薬の「ノルレボ」で、性交後72時間以内に服用すると高い避妊効果があるが、性犯罪の被害者にも使用が想定され、悪用や乱用の懸念から慎重な取り組みが求められている。

(要約)

( 320123 )  2025/08/30 03:04:30  
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国内で医療用として承認されている2種類の緊急避妊薬=東京都荒川区のOGP薬局荒川店 

 

 望まない妊娠を防ぐための緊急避妊薬が、医師による処方箋(せん)のいらない市販薬(OTC医薬品)として販売される見込みになった。厚生労働省の専門家部会が29日、了承した。販売は対面のみで、研修を受けた薬剤師の面前で服用することが条件になる。年齢制限を設けることや、親の同意を得ることは不要とした。 

 

 今後、広く国民から意見を聞くパブリックコメントを経て、正式に市販化が認められる見通し。 

 

 市販化が了承されたのは、あすか製薬(東京都港区)が申請した緊急避妊薬「ノルレボ(一般名:レボノルゲストレル)」。この薬は排卵を遅らせる効果があり、性交後72時間以内に飲めば約8割の確率で避妊できる。 

 

 妊娠を防ぐには早期の服用がカギになる。外国では90以上の国・地域で処方箋なしで購入できて手に入りやすい。日本のように、医師の処方箋が必要だと、近くに利用できる医療機関がなかったり、受診が心理的な負担になったりするため、市販化を求める声が高まっていた。 

 

 ただ、緊急避妊薬は性犯罪の被害者が使うことも想定される。そうしたことを前提に悪用や乱用を懸念する声は根強く、ネットなどを通じての安易な販売を防ぐ仕組みづくりなどに時間がかかっていた。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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