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阪神・藤川球児監督は、クライマックスシリーズ(CS)不要論を否定し、その重要性を強調した。

ペナントレースとは異なる一瞬の戦いであり、ファンが熱くなれる機会の創出が大切だと語る。

藤川監督は、CS参加条件やアドバンテージの変更提案には関心を示さず、独立した戦いと位置付けている。

また、日韓戦の開催を提案し、オールスター戦の意義が薄れていることを懸念した。

13日には巨人と今季最終戦に臨む予定だ。

(要約)

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9月7日、優勝トロフィーを掲げる阪神の藤川監督 

 

 阪神・藤川球児監督(45)がクライマックスシリーズ(CS)不要論を一蹴した。2リーグ制以降では史上最速のリーグ優勝を決めたことで、勝率5割以下のチームの出場の是非、アドバンテージのあり方など、意見が噴出。しかし、ペナントレースとは別物だといい、「ファンが熱くなれるものをなくしてどうするんですか」と現行方式を支持した。チームは12日、きょう13日の巨人との今季最終戦(東京ドーム)に向けて東京入りした。 

 

 グラウンド外で巻き起こる論争を一刀両断した。藤川監督のCSに対する考え方は明確だ。諭すような口調で報道陣に語った。 

 

 「クライマックスシリーズは絶対にやった方がいいです。やらなくちゃいけない。ファンが熱くなれるものをなくしてどうするんですかね。我々はファンの方が一番喜べる機会をつくり出すことが大事。ペナントレースは長くて苦しみがある戦いだけど、CSは一瞬の戦い。たぎるよね」 

 

 2リーグ制最速の「9・7」に優勝を決めた今季。歴史的なぶっちぎり劇に加えて、交流戦でセが20も負け越した影響もあって、2位の巨人でさえ現在は勝率5割にとどまる。借金を抱えるチームがCSに出場していいのか。こうした声を封じる形で、今季のセの優勝監督は“不要論は不要”と訴えた。 

 

 1位に1勝が与えられるアドバンテージは、2位以下の負け越し数に応じて増やすべきとの意見もある。自軍に有利になるはずのこうした論調にも、なびくことはない。ペナントレースとポストシーズンはそれぞれが独立した別個の戦いなのだから、ペナントレースの成績をCSに反映しなくていい、というのが藤川監督の考え。だから、アドバンテージ数にも関心が全くない。セ3位から日本一になったDeNAを素直に称える。 

 

 「3位が優勝してもいいじゃないですか。下克上という考えもない。なぜなら、ペナントレースとは別の戦いなのだから」 

 

 きょう13日は、敵地で巨人との今季最終戦に臨む。優勝決定後に敵将・阿部監督が出した「強さを認めざるを得ない。短期決戦でできるチャンスをつかみにいかなければいけない」というコメントをメディアを通じて知り、気合が入った。 

 

 「そうやって自分たちのチームを奮い立たせている。さすがだな、と」 

 

 今回の戦いは1カ月先のCSファイナルステージの前哨戦になる可能性がある。「ギリギリの戦い」を制するために、チームを徐々にVの余韻からさましていく。(倉世古 洋平) 

 

 ◯…勝率5割に満たない借金チームのCS出場は過去7例で全てセ3位。このうち、ファーストSを突破した5チームのファイナルSは 

 

年 球団 星取り 相手 

 

13 広島★●●● 巨人 

 

16 DeNA★●●○●広島 

 

18 巨人★●●● 広島 

 

21 巨人★●●▲ ヤクルト 

 

22 阪神★●●● ヤクルト 

 

(★は優勝チームのアドバンテージ) 

 

 全て敗退した上、通算でも1勝しかできていない。CSが始まった07年以降、セパとも2位の最低勝率は・507(貯金2)で、16年巨人、19年DeNAはファーストS敗退、23年ロッテはファイナルS敗退だった。 

 

 ≪球宴の代わりに「日韓戦」私案も≫藤川監督は日韓戦開催の私案も口にした。WBCなどの国際試合の増加に伴って日本代表を編成する機会が増えたことで、球宴の存在意義が薄れていると危惧する。オールスター戦に代わる試合のアイデアとして挙げたのが「地理的にも近いので、韓国と日本で1試合ずつできる」という日韓戦。ファン投票で選ばれた日韓の代表が戦えば、人気が出る可能性がある。 

 

 

 
 

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