( 325168 ) 2025/09/18 03:27:51 0 00 豊田真由子氏
彼女が永田町に帰ってくる……。8年前、「週刊新潮」の報道によって元政策秘書への凄絶な暴行が発覚し、傷害と暴行の容疑で書類送検される事態を招いて衆院議員の座を失った“このハゲ・真由子”こと豊田真由子氏(50)。彼女が参政党の政調会長補佐に就いたことが9月8日に発表された。豊田氏本人は、「反省の上に立ってゼロからのスタートを」と殊勝に語ってみせ、参政党の支持者はおおむね歓迎ムードのようである。
驚いたことに、過去、本人が認めて反省していたはずの「このハゲーっ!」発言に代表される一連のパワハラ問題に関しては、「彼女ははめられた」との「陰謀論」も支持者の間では広まっている模様。それどころか本人もいつの間にか過去の歴史を改ざんしているというのだ。しかし今回、「週刊新潮」が改めて複数の元スタッフに取材すると、憤怒の念を隠さないのだった。
連立政権入りの可能性もささやかれる参政党の要職に就いた豊田氏の「歴史改ざん」とは……。
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〈このハゲーっ!〉
〈ちーがーうーだーろー!〉
あまりに有名な豊田氏の罵声音声。2017年6月に凄絶なパワハラの実態が明るみに出ると、彼女は自民党離党、総選挙落選の運命をたどり、政界から去ることになった。その後、テレビでコメンテーターを務めるなどしていた豊田氏がいよいよ永田町に戻ってくるわけだが、被害に遭った男性を知る元秘書はこう語る。
「いまだに、自分がまるで被害者であったかのような物言いをすることには、心の底から怒りを覚えます」
7月初頭に発売された五十嵐正明・前SBI損保社長の著書『保険業界のゲームチェンジャー ミニ保険をつくった7人の侍たち』には、豊田氏が登場。官僚時代、金融庁に出向して少額短期保険の創設に携わった経験を語っているのだが、そこでは「事件」についてもあらためて回想している。ところが、
〈地元でめちゃくちゃをされ、パニックになったところを、録音されました〉
〈もはや、うっかりミスや失敗といった類のものではなく、私の信頼や評判を貶め、そして私を怒らせるために、「意図的にわざとやっていた」としか思えないもののように思います〉
などと、被害者である男性が意図的にミスを繰り返して豊田氏を窮地に追いやろうとしていたかのような筋書きが、一貫して展開されているのだ。
「8年前の事件は音声のインパクトが強過ぎて、世間では単なるパワハラ暴言として記憶されているかもしれません」
と、先の元秘書は案じつつ、
「年月がたったのをいいことに、暴行についてはあたかもなかったかのように、豊田さんは書籍でも一切触れていません。ですが、現職の国会議員による秘書へのれっきとした傷害事件です。男性の上申書、つまり温情によって不起訴になったからこそ、彼女は今も活動できるわけです。にもかかわらず、その気持ちを利用する形で“秘書にしてやられた”などと触れ回っているのは、人として許せません」
また、前掲の書には、別の秘書が深夜にクラブの女性を送迎をするバイトをしていたことについて、
〈無断で事務所の車を使って行っていた〉
と、豊田氏が責めるくだりも登場する。それでも当該男性に聞くと、
「もともと私はその仕事に就いていて、知人から豊田さんの事務所を紹介されたのです。本人も周りの秘書さんも私の“兼業”を最初から認めてくれていました。もちろん送迎には常に飲食店の車を使っており、事務所の車を使ったことは一度もありません」
ちなみにこの男性は、
「事務所の車を運転中、豊田さんからダッシュボードに網タイツを投げつけられたことがあります。葬儀があって黒タイツを用意するよう言いつけられた女性スタッフが、いろいろな種類を袋に詰め込んでいたのですが、開けた時に網タイツが出てきて豊田さんが激高。『なんでこんなの入ってるんだ、バカ』と、私が八つ当たりされてしまったのです」
豊田氏の都合の良いように“歴史の書き換え”が行われていると憤激する元秘書たち。豊田氏は「週刊新潮」の取材に対してこう回答した。
「当該書籍に記載したあまたの事象は、すべて事実であり、メッセージのやり取りや関係者の証言などの資料に基づくものです」
元秘書たちの証言に基づく結論。豊田氏の永田町復帰、それは“ちーがーうーだーろー!” 9月18日発売の「週刊新潮」では、素知らぬ顔をして永田町リターンを果たした豊田氏に対する、元秘書たちの怒りの声を詳しく報じる。
「週刊新潮」2025年9月25日号 掲載
新潮社
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