( 325936 )  2025/09/20 06:56:36  
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日銀は19日の会合で政策金利を0.5%に据え置くことを決定し、2名の委員が0.75%へ利上げを提案したが否決された。

米国の関税政策が日本企業に与える影響を懸念し、経済や物価の動向を見守る必要があると判断した。

植田総裁は記者会見で、米国への自動車輸出関税が引き下げられたことが日本経済にプラスになると述べた。

日銀の利上げは今年1月以来行われておらず、今後の経済データを注視しつつ、必要に応じて利上げを進める方針を示した。

(要約)

( 325938 )  2025/09/20 06:56:36  
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日銀の植田和男総裁(春名中撮影) 

 

日銀は19日の金融政策決定会合で、政策金利の水準を0・5%程度に据え置くことを賛成多数で決めた。議決権を持つ政策委員9人のうち2人が0・75%程度への利上げを提案したが、否決された。トランプ米政権の高関税政策が日本企業の収益に与える影響を警戒し、引き続き経済・物価の行方を確認する必要があると判断した。 

 

利上げを求めたのは、高田創審議委員と田村直樹審議委員。高田氏は「物価安定の目標の実現がおおむね達成された」、田村氏は「物価の上振れリスクが膨らんでいる」とそれぞれ主張した。 

 

植田和男総裁は会合後に記者会見を開き、日本から米国に輸出する自動車への関税が27・5%から15%に引き下げられ、「日本経済の不確実性低下につながる」と話した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ再開決定にも言及し、「米国経済を下支えする方向で作用する」と評価した。 

 

日銀が最後に利上げしたのは今年1月。今回で5会合連続の据え置きとなった。 

 

植田氏は利上げを見送った理由について「関税政策の影響はこれから出てくる可能性がある」と述べ、景気や物価の下振れリスクへの警戒感を示した。今後の経済活動に関するデータを注視し、米国経済の先行きと日本への影響を見極める考えだ。一方、経済や物価情勢の改善に応じて、利上げを進める方針も改めて示した。(久原昂也) 

 

 

 
 

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