( 327823 ) 2025/09/28 05:28:43 0 00 ゲーム大手が、平成期にヒットした「名作」の復活を本格化させている。幕張メッセ(千葉市)で開かれている東京ゲームショウでも、各社が過去の人気作の続編やリメイク版を相次いで発表している。安定した収益やファンの回帰を期待できる一方、なじみのない世代を巻き込む販売戦略が求められる。(寺田航)
東京ゲームショウのブースで、「鬼武者」の新作を楽しむ来場者ら(千葉市で)
東京ゲームショウのカプコンのブースでは、20年ぶりに復活するアクションゲーム「鬼武者」の新作に、来場者の注目が集まった。
鬼武者は、鬼の力を得た若武者と、怪物たちとの戦いを描いたアクションゲームで、2001年に家庭用ゲーム機「プレイステーション2」向けに発売された。シリーズ累計で890万本を売り上げた。来年発売予定の新作も刀で斬り合う爽快なアクションが持ち味だ。カプコンの担当者は「『休眠IP(知的財産)』の活性化につなげたい」と話す。
国内大手は業界の草創期から作品を手がけ、「復活」できるIPが豊富だ。ヒット作の続編やリメイク版を投入することで、既存ファンの掘り起こしや、ゲームから離れた人の回帰につなげる狙いがある。
東京ゲームショウでも、レベルファイブ(福岡市)が、26年に発売予定のアドベンチャーゲーム「レイトン教授」シリーズの新作を公開。1作目の登場は07年で、完全新作の発売は9年ぶりとなる。
スクウェア・エニックスも、1997年に発売したロールプレイングゲーム「ファイナルファンタジータクティクス」のリメイク作品を今月30日に発売する。現代風にシナリオの修正などが行われたバージョンに加え、原作を忠実に再現したバージョンも搭載し、往年のファンに配慮した。
東京ゲームショウには、平成期の人気ゲームのキャラクターたちが登場する(千葉市で)
課題となるのは、第1作の発売当時を知らない若年層の取り込みだ。コンピュータエンターテインメント協会(CESA)によると、家庭用ゲーム機利用者の年齢層は10歳代が最も多い。
かつての名作に親近感を抱いてもらうため、各社は「若年層らの『参入障壁』を下げる」(ゲーム大手)戦略を立てている。東京ゲームショウなどのイベントに合わせ、セガなどは、オンライン販売サイトでシリーズの旧作ソフトを大幅値引きするキャンペーンを実施。コナミデジタルエンタテインメントの人気ゲーム「サイレントヒル」シリーズは、新作映画が計画されている。
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