( 327871 )  2025/09/28 06:19:55  
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現金の利用が減少する中、1円玉が厄介者とされる状況が浮き彫りになっています。

ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、現金派として小銭の管理に悩んでいます。

彼は、受け取った小銭を適当にポケットに入れ、貯まった小銭の重さに驚き、銀行での両替手数料が高いことに困惑しています。

特に1円玉は交換にかかる手数料が損を招くため、使い道を模索し続けています。

キャッシュレス化が進む中で、1円玉や小銭の存在はますます厄介になっていることが考慮されるべきだと感じています。

(要約)

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いまや1円玉は厄介者的存在になりつつある? 

 

 どんどんキャッシュレス化が進む世の中。お札や小銭をいちいち財布から取り出し、釣り銭をもらい……という手間がなくなるのは大きなメリットだ。そうしたなか、いまも“現金派”のひとりであるネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、“小銭問題”の悩みに直面しているという。中川氏が苦悩を吐露する。 

 

 * * * 

 元々ずぼらな性格のため、コンビニやスーパーで受け取ったお釣りの小銭は財布ではなく一旦ジーンズや短パンのポケットにじゃらじゃらと突っ込み、家に帰ったらテキトーに袋の中に入れていたんですよ。ある程度貯まった段階で銀行に持って行けば、お札に替えてくれるんだろうな♪みたいな安易な気持ちで。銀行の機械に数えてもらった結果、「10万7385円!」みたいなことになればいいな♪ とワクワクしていたほどです。 

 

 さて2020年10月、引っ越しをすることになり、せっかくの機会だからと計ってみた小銭袋の重さは7kgに達していました。いくらになるのかなと銀行に行ったら、なんと小銭を札に替えるには手数料がかなりかかるのです! いや、コレ、1円玉多いからむしろ赤字になるぞ……と日和った私は、そのまま何もせずスゴスゴと袋を持ち帰りました。そして引っ越し先でもチマチマとその袋に小銭を入れる生活を続けています。 

 

 さて、問題の手数料について。私のメインバンクであるみずほ銀行では、現在、窓口での硬貨の両替手数料は、「11~500枚900円」「501枚以上1980円(以降、500枚ごとに990円)」とあります。100円玉500枚(5万円)で、手数料900円だったらまぁ許容範囲でしょう。しかし、私の場合は1円玉だらけなわけで、「501枚以上1980円」の手数料を考慮すると、例えば1円玉501枚で本来の501円の価値を獲得するために1980円かかって、損をする計算になるわけです。 

 

 キャッシュレス化が進んでいるとはいえ、小銭は日本の立派な通貨じゃないですか。小銭に対してもっと優しくしてくださいよ! 

 

 

 さて多くの店で大量の小銭を使うことはご法度です。1000円の商品を買うのに1円玉1000枚で払うなんて、さすがに非常識過ぎる。法律でも、硬貨1種類につき20枚を超えて使用された場合、店側は受け取りを拒否することができるとされています。 

 

 ただ、少しずつでも消化していかないと、いつまでも小銭が減らないので、せっせと工夫して小銭払いを続けています。コンビニで849円の時に、100円玉8枚、10円玉2枚、5円玉4枚、1円玉9枚なんて払い方をすることもある。しかしキャッシュレス時代になった昨今、レジでもたつきがちなこの行為は、白い目で見られがちです。あぁ、どうしたらいいんだ! 

 

 これまで小銭を発行し過ぎた日本銀行、もう少しなんとかせぇ! と思いたくなる。アメリカの場合、米財務省は2025年5月22日、1セント硬貨の製造を段階的に縮小する計画を発表しました。通貨としての価値はあれど、1セントや1円はもはや厄介者的存在になっているのですね。 

 

 となると、これからこの小銭はどうすればいいのか。大量の硬貨が入ったこの袋からエイヤッと財布の小銭入れに1円玉・5円玉・10円玉をうつし、日々の買い物で少しずつでも使うしかないのでしょう。正直いつまでかかるかわかりませんが、少しでも減らしたいと思っています。 

 

【プロフィール】 

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は倉田真由美氏との共著『非国民と呼ばれても コロナ騒動の正体』(大洋図書)。 

 

 

 
 

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