( 330836 )  2025/10/11 03:11:34  
00

自民党と公明党の連立が解消されることが決定した。

両党はこれまで意見の対立があっても妥協しながら政局を進めてきたが、最近の関係悪化により連立破断に至った。

公明党の斉藤代表は、自民党が公明の提案に対して「検討する」との不十分な回答を示したことに不満を表明し、両党間の信頼が損なわれたことが背景にある。

 

 

公明党は「クリーン」なイメージを重視しつつ、自民側の不記載事件の影響を受けて選挙に敗北。

高市早苗総裁が就任後、公明党を排除する動きも見え隠れし、連立離脱を選んだ。

自民側はこの状況に気づかず、連立維持の動きが遅れた結果、連立崩壊が決定された。

多くの公明党幹部が連立離脱に反対したが、時すでに遅しであった。

 

 

(要約)

( 330838 )  2025/10/11 03:11:34  
00

自民党との会談後、連立の離脱表明に臨む公明党の斉藤鉄夫代表=10日午後、国会内(春名中撮影) 

 

自民、公明両党の連立が解消されることになった。意見が対立しても妥協点を見いだし、政治を前に進めてきた両党だが、そのパイプは年々細り、自民の高市早苗総裁の就任を機に関係は急激に悪化。連立破談にまで発展した。 

 

■温厚な斉藤氏が険しい顔つき 

 

高市氏と公明の斉藤鉄夫代表が10日に行った党首会談は約1時間半にわたった。冒頭の写真撮影で、高市氏はにこやかな表情を浮かべていたが、温厚な斉藤氏は険しい顔つきを崩さなかった。 

 

「この度の自民の回答は、基本的には『これから検討する』という誠に不十分なものだった。極めて残念だ」 

 

斉藤氏は会談後の記者会見で、公明が求めた「政治とカネ」問題の解決策に対し、「検討」を繰り返した自民を非難した。公明が提示した連立条件は、自民派閥パーティー収入不記載事件の真相解明と企業・団体献金の規制だった。 

 

■不記載事件、公明の清廉なイメージを損なう 

 

公明は昨秋の衆院選に続き、7月の参院選でも大敗し、国政選挙並みに重視する6月の東京都議選でも振るわなかった。9月にまとめた参院選総括では、敗因として不記載事件に関係した自民の旧安倍派候補3人に推薦を出したことを挙げた。 

 

公明は「クリーン」を売りにしてきた。総括では「党の清廉なイメージを損なった」とも言及しており、党再生には「政治とカネ」にけじめをつけることが不可欠との立場だった。 

 

■高市氏の「公明外し」と疑念か 

 

ただ、今回の公明案について、自民閣僚経験者は「譲歩のしようがない。公明は最初から破談を狙っていたのではないか」と勘繰る。 

 

なぜ決裂する恐れのある条件を公明はあえて提示したのか。そこには、高市氏が連立拡大とともに「公明外し」にかじを切ったとの疑念があった。 

 

高市氏の総裁選出後の4日、公明は「政治とカネ」など3点の懸念を表明。自民からの回答もない5日のうちに、高市氏が国民民主党の玉木雄一郎代表と東京都内で極秘会談したとの情報が駆け巡った。 

 

衆参両院で少数与党となる中、安定した政権運営には一部野党の協力が不可欠だ。とはいえ、公明は自分たちよりも先に自民が国民民主に近づいたことに激怒した。「公明嫌い」で知られる麻生太郎副総裁の影もちらついていた。 

 

 

■連立解消をとどめる動き間に合わず 

 

連立離脱の方針が決定づけられたのは、初回の自公党首会談を翌日に控えた6日夜、東京・信濃町で開かれた公明と支持母体・創価学会の幹部による会合だったとみられる。そこでは自民と交渉する場合、「連立離脱に言及することもやむを得ない」との方針が確認されたという。 

 

「一方的に連立政権からの離脱を伝えられた」 

 

高市氏は10日、記者団に会談の様子をこう明かした。公明のサインに自民は鈍感だった。むしろ「公明外し」を歓迎する声すら聞こえていた。 

 

自民が事態を収拾しようと重い腰を上げたのは9日午後に入ってからだ。高市氏自ら、公明に太いパイプを持つ菅義偉元首相の国会事務所を訪ね、「公明の件でお願いしたい」と頭を下げた。 

 

創価学会幹部から「自民内の権力闘争に首を突っ込むな。連立離脱には反対だ」との声が上がる中、太田昭宏元国土交通相や漆原良夫元公明国対委員長らOBも連立離脱を思いとどまるよう働きかけた。だが、手遅れだった。(千田恒弥) 

 

 

 
 

IMAGE