( 331091 ) 2025/10/11 07:42:03 1 00 ノルウェーのノーベル賞委員会は、トランプ米大統領が今年のノーベル平和賞を受賞しなかったと発表した。 |
( 331093 ) 2025/10/11 07:42:03 0 00 トランプ米大統領=ホワイトハウスで2025年10月8日、ロイター
ノルウェーのノーベル賞委員会は10日、今年のノーベル平和賞の受賞者を発表した。トランプ米大統領は受賞とならなかった。トランプ氏は「平和の構築者」を自任し、「私が受賞すべきだ」と繰り返し言及してきた。
9日には自身が仲介に取り組んできたパレスチナ自治区ガザ地区の戦闘を巡り、和平に向けた「第1段階」の合意が成立。新たな「実績」を加える形で「八つの戦争」を解決したと主張したが、委員会には響かなかった。
トランプ氏はこれまで、インドとパキスタン▽コンゴ民主共和国とルワンダ▽イスラエルとイラン▽タイとカンボジア▽コソボとセルビア▽エジプトとエチオピア▽アルメニアとアゼルバイジャン――に関する「七つの戦争」を解決に導く仲介をしたと訴えてきた。
トランプ氏に気に入られたい各国の首脳らが平和賞に推薦したり、「受賞にふさわしい」と会談で持ち上げたりすることも「慣例化」していた。
平和賞の発表が迫る中、イスラエルとガザ地区のイスラム組織ハマスが9日、ハマスが拘束する人質の解放などで合意。トランプ氏は「(2期目の就任から)9カ月で八つの戦争を終わらせた人物はいない」などと自賛した。
一方で、トランプ氏が自身の役割を「誇張」しているとの指摘は根強い。5月のインドとパキスタンの停戦を巡っては、インド側がトランプ氏の主張を否定したほか、現在も関係国の対立が続いているものもある。
また、ロシアが侵攻したウクライナ情勢を巡っては、「就任後24時間以内」に解決するなどと豪語してきたが、いまだに停戦は実現していない。
トランプ氏は1期目(2017~21年)に当時の安倍晋三首相にノーベル平和賞への推薦を依頼するなど、受賞に強いこだわりがあるとされる。09年に「核なき世界」を打ち出して受賞したオバマ元米大統領への嫉妬心や対抗意識のほか、「国際的な大きな承認を欲している」(米アメリカン大のギャレット・マーティン上級講師)との見方がある。
7月に北大西洋条約機構(NATO)前事務総長でトランプ氏と良好な関係だったノルウェーのストルテンベルグ財務相に電話し、「受賞を切望している」と伝えたとも報じられていた。【ワシントン松井聡】
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